連載 安全な医療のために―医療事故予防への提言・2
責任追及から原因究明へ―事故調査委員会の役割と心理学の視点
山内 桂子
1,2
,
山内 隆久
3
1北九州市立女性センター
2国立小倉病院附属看護助産学校
3北九州大学文学部人間関係学科
pp.470-475
発行日 1999年6月10日
Published Date 1999/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901021
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医療事故調査委員会の必要性
事故が発生したときには,交通事故であれ工場での事故であれ,被害者の救出の次にすべきことは事故調査です.事故調査では,まずどういう状況で何が起こったかを明らかにしなければなりません.次になぜそれが起こったのかを分析する必要があります.これが事故の再発防止の基礎であることは異論のないところでしょう.
道路交通や工場の事故は警察が調査をします.船舶の場合は海難審判庁が,航空機の場合は航空機事故調査委員会という専門機関が行なうことになっています.では,医療事故の調査はどこがどのように行なっているのでしょうか.
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