連載 インタビューシリーズ 現場での人材育成・3
編集者として育つ
平尾 隆弘
1
,
澤本 和子
2
1株式会社文藝春秋
2日本女子大学人間社会学部
pp.457-463
発行日 1999年6月10日
Published Date 1999/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901018
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プロを見つけることのプロが編集者
澤本 人材育成というと,プロとしての人間性を育成する面と,技術や知識を育成する面の両面があります.今日うかがいたいと思っていたことは,とくに人間性の部分と関わるかもしれませんが,編集者としてのアイデンティティ,つまり自分はプロフェッショナルの編集者だという意識,あるいは「編集者としてこうありたい」というモデル形成,そのあたりを平尾さんはどう培ってこられたかということです.
平尾 まず,プロの編集者とは何かということになると思います.編集者の喜びは,何かについて自分の意見を持つというよりも,その問題について面白い原稿を書ける人を見つける,つまり,あるテーマに関するプロをたくさん見つけることだと思います.編集者はプロを見つけることのプロなんですね.
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