特集 ―なぜ,参加型なのか―助産に必要なファシリテーターの役割
児童虐待防止・非暴力ワークショップに参加して
③参加者と共に育ち合うファシリテーターを目指して
原 馨
1
1ふくやまCAPスイミー
pp.39-44
発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100647
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はじめに
私は「PROP(プラップ)」という民間団体で,子どもと女性の人権を守る活動をしている。活動の中で柱となっているのが,CAP(キャップ:Child Assault Prevetion=子どもへの暴力防止)である。
CAPは,1978年に米国コロンバス市のレイプ救援センターで開発され,1985年に,当時カリフォルニアCAPトレーニング・センターに勤務していた森田ゆりさんによって日本に紹介されたプログラムで,いじめ,誘拐,虐待,性暴力といった,さまざまな子どもへの暴力に対して何が出来るかを,子ども,親,教職員,地域の人々と一緒に考えるプログラムである。
1995年に日本で初めてCAPプログラムを実践できるCAPスペシャリスト養成講座が開かれ,養成訓練を受けた者が各地域でグループを結成し,現在,北海道から沖縄まで100以上のグループが活動している。私たちのグループ,ふくやまCAPスイミーもその中の1つである。
私は1996年の夏にその養成講座を受講したのだが,いわゆるワークショップ形式の講座に参加したのは,この時が初めてのことだった。
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