4000例の経験から今後の日帰り手術を考える

現在までの日帰り手術の状況

日帰り手術をはじめたきっかけ

　湘南鎌倉総合病院は，1988年に設立された432床の民間病院である．開設当時，当院においてもナース不足は深刻な状態で，80床を稼動するのが精一杯であった．しかし，もともと公立病院のない鎌倉市で，地域住民の署名運動によってできた病院であったため，開設当初から非常に多くの患者が来院した．

　そもそも当院には「救急を断らない，患者を待たせない」という大前提があり，まさに野戦病院の様相であった．そんな中で，手術を必要とする人も増え，少ないベッドを効率よく利用することが大きな課題となった．そして，いかに在院日数を少なくするか試行錯誤の時期となった．