連載 薬の知識
慢性便秘症治療薬 モビコール® 配合内用剤(マクロゴール4000 配合)
木下 芳一
1
,
大内 佐智子
1
,
藤澤 貴史
1
1製鉄記念広畑病院内科
キーワード:
便秘
,
浸透圧下剤
,
小児
,
ポリエチレングリコール
,
腹痛
Keyword:
便秘
,
浸透圧下剤
,
小児
,
ポリエチレングリコール
,
腹痛
pp.1053-1056
発行日 2019年6月20日
Published Date 2019/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000857
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モビコール®配合内用剤はポリエチレングリコールと電解質を主成分とする慢性便秘症の治療薬で2018年より日本においても保険収載され使用が可能となった.ポリエチレングリコールと電解質を主成分とする便秘症の治療薬は欧米では古くから使用されており,2歳以上の小児と成人の慢性便秘症に世界30カ国以上で使用されている.また,海外ではOTC薬(一般用医薬品)として医師の処方箋なしで購入・使用が可能なポリエチレングリコール製剤があり,便秘症に用いられるOTC薬のなかではもっとも使用頻度が高い薬剤であることが知られている1).日本においても,ポリエチレングリコールと電解質を主成分とする薬剤は大腸内視鏡検査の前処置のための腸管内洗浄薬として従来から用いられてきた.大腸内視鏡検査の前処置のための電解質ポリエチレングリコール製剤の用量を1/20程度にしたものがモビコール配合内用剤といえる.本解説ではモビコール配合内用剤の適応疾患である器質的疾患による便秘を除く慢性便秘症と,モビコールの特性と使用上の注意点について解説する.
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