連載 徳島大学病院看護部の変革・2
看護業務量調査用紙の作成―アクション・ベースト・コスティングの導入
浅野 水器子
1
,
松下 博宣
2
1徳島大学医学部附属病院看護部
2株式会社ケアブレインズ
pp.398-404
発行日 1999年5月10日
Published Date 1999/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901009
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前回述べたように,当院看護部では,新病棟開設に伴い,PPC(症度段階別ケア)看護体制への移行をめざすことになった.そして,集学治療病棟においては高度医療に適合したケアを提供し,一般病棟では人員を削減した中で看護の質を維持,向上させなければならないという課題に直面した.
そのために,1998(平成10)年10月の新病棟オープンまでに,看護に関わる諸業務について,現状を分析し,改善計画を策定する必要が生じた.1997年6月には看護部内に業務改善プロジェクトチームを結成し,ケアブレインズの指導を受けて,現状分析に費用管理の手法であるアクション・ベースト・コスティング1)を導入した.この手法は,ある課業(動作)にどのくらいの費用(この場合は人件費,つまり時間)がかかっているかを分析するものである.課業ごとの費用と,その課業が生み出す効果とを比較して,看護サービスの価値を求めていくことになる.
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