連載 院内研究 手とり足とりはじめの一歩・1【新連載】
研究テーマのさがし方・活かし方
祖父江 育子
1
1京都大学医療技術短期大学部
pp.62-66
発行日 1998年1月10日
Published Date 1998/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900721
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「研究ってどうしてしなくちゃならないんだろう.ねえ,どうしてだと思う?」と同僚がふいに尋ねてきました.「3年前に院内研究をした時はどうだったかなあ」と思い出しながら,考えてみました.「看護学に貢献するため」「看護の質を向上させるため」「よい看護婦を育てるため」というような目的は,自分の気持ちとは少し距離があるように思えます.
そこで,自分が研究した時の気持ちを思い浮かべてみました.「毎日褥瘡のケアをしているのに,ちっともよくならない.この方法でいいのかな」という迷い,「なぜよくならないんだろう」という疑問を抱えたまま,毎日同じケアをしていることがつらかったのでした.この方法がよいと思える看護をしたい,そんな気持ちが看護研究につながりました.
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