看護管理 実践報告
看護業務省力化の一方略―薬剤部門増員への貢献
野尻 昭代
1
,
中西 睦子
2
1元:土谷総合病院看護部
2広島大学医学部保健学科
pp.431-437
発行日 1994年11月15日
Published Date 1994/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900285
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はじめに
医療機関における看護婦不足が深刻な問題となっている今日,看護婦の定着を高め,彼女らが患者ケアに専心できるような業務環境をつくり出すことは,きわめて重要な管理的課題となっている.これはもとより看護管理の分野のみが取り組むべき課題ではなく,広く病院管理全体の視野から総合的に考えるべきものである.けれども病院管理の実際の場は,とかく院内各部門の利害の調整に追われ,必ずしも看護部門のめざす問題解決にはつながっていかないことが多い.
本稿では,看護部門が病院内で他部門の業務変革を提案し,その実現を主導し,結果として看護業務を省力化しえた管理的問題解決例を報告するとともに,この一連の経過が浮き彫りにした医療機関内での看護部門の統合的な機能について考察したい.
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