連載 実証研究・3
千葉県下3病院にみる中小民間・「基準看護」非採用病院における看護労働
「看護婦」の基本的属性と職場移動の実態(上)―A病院「看護婦」の事例
林 千冬
1
1東京大学大学院医学系研究科博士課程・保健社会学教室
pp.358-362
発行日 1992年11月15日
Published Date 1992/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900132
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准看護婦中心の「看護婦」構成
全国的に中小民間病院においては「看護婦」に占める准看護婦の割合が高いが,調査対象となった3病院も例外ではない.全国の100~149床規模病院における准看護婦割合は平均約60%(「1987年医療施設調査」)だが,3病院ではいずれも准看護婦割合が全国平均より若干高い.ただしこのことは母集団じたいの少なさもあるため,現時点で特に意味のある傾向だと見ることはできない.
A病院の病棟常勤「看護婦」は10名(注・今回の調査ではパートタイマーは対象としていない).資格免許については,看護婦3名,准看護婦7名である.A病院全体(外来看護婦を含む)の准看護婦の割合では約8割(18名中14名)となる.
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