連載 サーベイヤーの視点は自己評価の眼・1【新連載】
病院機能評価の役割と旧バージョンの課題
宮本 恒彦
1,2
1日本医療機能評価機構
2袋井市立聖隷袋井市民病院
pp.326-330
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202636
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連載に当たって
日本医療機能評価機構(以下,機構)は,病院の質改善活動を支援する目的で病院機能評価(以下,機能評価)を実施している。機能評価は単に現状を評価して認定の可否を判断するのが目的ではなく,受審を通じて病院の質が改善されることを支援するために,形成的評価を行おうとしているもので,成果物は病院の質改善そのものだと考えている。
現在,「3rdG:Ver.3.0」が適用されており,3rdGとなってからすでに10年以上経過し,この評価のスタイルは定着してきたようである。評価調査者(サーベイヤー;以下,SVR)の世代交代も進み,機構設立当初の世代はほぼ退任し,震災の影響で採用が中止された時期を経て,2013年の3rdG開始以降に採用された方々が主力になってきている。採用時の条件も変更されたことで,今の医療事情をきちんと理解している現役の世代が中心になっていることは好ましいことだが,機能評価の過去を知らない世代ということでもある。
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