連載 24時間戦えません 看護職と睡眠の深い世界・1【新連載】
睡眠の科学で看護の質を高める
藤野 葉子
1
1愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センター
pp.56-59
発行日 2024年1月10日
Published Date 2024/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202574
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睡眠は私たちの健康と生活の質に直接影響を与える非常に重要な役割を果たしています。しかし,現代社会では,多くの人々が睡眠不足や睡眠障害に苦しんでいます。特に,看護師は医療現場で,24時間体制で働き,交代制勤務や夜勤などで睡眠障害のリスクが高く,それが自身の健康やパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。睡眠不足や睡眠障害は,健康だけでなく,疲労やストレス,ミスや事故,退職などのリスクを高めます。これらのリスクを軽減するためにも,科学的根拠に基づいた睡眠に関する知識を身に付け,自分に合った休息や睡眠を確保することが大切です。
この連載は,看護職の立場で睡眠の質研究に取り組む筆者のほか,看護管理学を専門とする奥裕美氏(聖路加国際大学),精神看護学を専門とする青木裕見氏(同)が中心となり企画します。睡眠の科学に基づいた情報やヒントを提供し,看護職の皆さんに自身のウェルビーイングの向上と,患者ケアの改善に生かしていただけるよう,毎回,睡眠に関するさまざまなトピックを取り上げ,睡眠のメカニズムや影響,改善方法などを分かりやすく解説します。 今回は,睡眠の質と量が看護の質にどのように影響するか,そしてどのように改善できるかについて紹介します。
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