特集 2022年度診療報酬改定のポイント
識者が読む2022年度診療報酬改定
地域包括ケア推進における外来の機能分化と看護管理者の役割
宇都宮 宏子
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1在宅ケア移行支援研究所 宇都宮宏子オフィス
pp.378-379
発行日 2022年5月10日
Published Date 2022/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202148
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外来機能報告制度と看護管理
本来の地域医療構想は,入院医療だけではなく外来や在宅も含めて議論を進めるべきところ,コストが大きい入院医療を中心に議論が進んできた経緯があります。しかし,今改定と同時期に施行された外来機能報告制度で,「かかりつけ医機能を担う医療機関」か「『医療資源を重点的に活用する外来』を地域で基幹的に担う医療機関」かの選択が迫られ,機能分担の上での連携を促進する診療報酬上の評価がなされ,後回しにされてきた外来機能について本格的に焦点が当たりました。
ただ,現時点では「かかりつけ医機能」とは何なのかが,明確に国民に伝わっていません。ですから,患者さんの紹介を受けた病院は,外来場面の中でケースごとに徹底してかかりつけ医や地域の医療資源と連携し,丁寧な逆紹介を進めていくことが重要ではないかと感じています。
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