連載 グローバル時代の医療英会話Lesson 外来や病棟で出会う外国人をサポートするために・1【新連載】
May I help you?
ウイリアムソン 彰子
1
1神戸大学医学部附属病院 看護部
pp.148-151
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201790
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連載のはじめに
本連載は外国人の患者や家族が急増している病院に勤務する看護師の皆さんに向けて,臨床現場ですぐに使える医療英会話をレッスン形式でお伝えするものです。毎回,外来や病棟をイメージした具体的なエピソードと会話例,キーワードとなる単語と練習問題で構成します。
本連載の開始にあたり,医療分野がグローバル化への対応を求められている状況について共有します。日本政府観光局がまとめた訪日外客数の推移を見ると,2010年の外国人旅行者は約860万人でしたが,2019年には3100万人を超え,この10年間で約3.7倍に増えました。
現在,COVID-19 の影響を受け外国人旅行者は激減している状況です。しかし,法務省の統計資料によれば,永住者,労働者,留学生など約293万人が在留外国人として日本で生活しています。これは,日本の総人口の2.3%に該当します。
また,世界的に医療ツーリズム(医療を受けることを目的に他国へ渡航すること)が進む中で,日本で医療を受けたいと考える外国人の需要は年々高まり,2020年には年間43万人となることが見込まれていました。アフターコロナには,安心して日本に渡航していただける医療受け入れ体制を今から準備する必要があります。
今後は国境を越えた遠隔医療も拡大していくことが想定されます。新たな時代にグローバルに活躍ができる看護師の育成を推進しましょう。
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