特集 「看護研究」を問い直す “現場主体の質改善”を目指すマネジメント
事例紹介
アルゴリズムの開発と院内のケアシステムにおけるせん妄ケアの強化—急性期病院におけるせん妄を病院全体で減らそう!
奥野 史子
1,2
1伊勢赤十字病院看護部
2前・聖路加国際病院看護部
pp.235-241
発行日 2019年3月10日
Published Date 2019/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201227
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せん妄は,高齢者や身体疾患に合併し,身体的治療の妨げにもなり得る重大な疾患で,予防的介入が有効というエビデンスがあります。そこで,筆者の前所属先である聖路加国際病院でせん妄患者に対するケアの標準化を目指し,「せん妄の予防と対応アルゴリズム」を導入し,その効果を評価しました。
その結果,せん妄発症率の減少など一定の効果を得られた一方で,重症化したせん妄や,せん妄にまつわるインシデントなどの課題は残り,ケア全体を俯瞰して改善の余地がないかを検討し,その結果に基づきさらなる再構築が必要でした。
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