連載 エビデンスと実践をつなぐ 量的研究論文の読み方・使い方・12
エビデンスを実践に活かすには②
加藤 憲司
1
,
角田 みなみ
2,3
1神戸市看護大学看護学部
2聖アンソニー看護大学
3聖アンソニー・メディカルセンター
pp.750-753
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200527
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
EBPを阻む組織的障壁
前回に引き続き,「エビデンスをどのように実践で活用するか」について,先進事例を紹介しながら考えていきます。前回同様,考える手がかりとして,EBPを阻む障壁(表)を取り上げます1)。今回は主に,組織レベルの障壁に着目してみようと思います。
看護・医療を取り巻く状況は日に日に変化しており,臨床看護師には常に最良の実践を患者さんに提供することが求められています。そのような中で,最新のエビデンスを実践に定着・普及させていくためには,個人レベルの努力だけでは追いつきません。後述の先進事例にもあるように,組織的に導入し変革を起こすことは,EBPが成果をもたらすうえでの前提条件と考えられます。
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.