連載 エビデンスと実践をつなぐ 量的研究論文の読み方・使い方・9
統計分析結果を批判的に吟味する
加藤 憲司
1
1神戸市看護大学看護学部
pp.456-458
発行日 2016年5月10日
Published Date 2016/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200462
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先月号でちょっと休憩を挟みましたので,また本題の批判的吟味の説明に戻りましょう。今回は量的研究論文の「結果」のセクションを取り上げます。量的研究では,結果は基本的に数値で表現されていますので,本稿では数値の統計的な話題を中心に進めることにします。
今回の内容は,統計学が苦手な方は難しいと感じるかもしれません。すぐには分からなくていいので,前回ご紹介したような方法で,少しずつ学んでいってください。前回「統計は分からなくていい」と書きましたが,それはサポートする人の協力があればこそ,です。もし統計が分からないまま,ある文献の結果を独断で臨床に適用する場合,その結果が本当はエビデンスではないのに,そうだと勘違いしてしまう危険性がないとも限りません。
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