連載 看護管理者としてよりよく生きるために 倫理課題とどう向き合うか・4
これって,誰の問題?
勝原 裕美子
1
1聖隷浜松病院
pp.710-714
発行日 2015年8月10日
Published Date 2015/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200250
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
これまで,看護管理者が倫理的な問題を感じた事例を数多く読んだり聞いたりしてきた。私は,そうしたときには紙と鉛筆を持つようにしている。事例の中の時間の流れ,登場人物,場面などを整理するためである。事例を用意した管理者は,自分がその事例の中に身を置いているから,全てが分かっている前提で話を展開する。しかし,よく聞いていると疑問点がいっぱい出てくるのだ。
特に,話が時間的に,あるいは現象的に拡がってきていると感じたらストップし,「これは誰にとってのどのような問題なのだろうか?」と立ち止まるようにしている。サスペンス・ドラマを観ながら推理するような感覚だとも言える。
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.