連載 看護管理の現場を紐解く ミッションを共有し,ともに価値を創り出す組織を目指して・16【最終回】
看護管理の知を創ろう,活かそう,つなげよう
武村 雪絵
1
1東京大学大学院医学系研究科 看護管理学分野
pp.612-615
発行日 2015年7月10日
Published Date 2015/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200229
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実践事例からの「知」の析出
前回,前々回(5月号,6月号)と,教育学分野の研究報告を題材に「オートポイエーシス理論」を紹介した。必ずしも「オートポイエーシス理論」である必要はないが,現場の実践事例から「現場で必要とする知」や「生き生きとした知」を析出する解釈の枠組みが必要だと感じているからである。
この連載の第1回「研究者から管理者へ」の中で,大学院での研究活動を通じて学んだことや身につけたことが,自分が管理者となったときに大きな力となり,支えとなったこと,そして,それ以上に,ともに働いた上司や同僚,部下たちから,私自身が上司として,同僚として,部下として,どう判断しどう行動すべきかを学んだことを紹介した。そう。私は,多くの管理者たちの実践を見て,語りを聞く中でさまざまなことを学んだ。そして,上司や同僚,部下たちとともに懸命に課題に取り組み,スタッフの反応やケアの変化を当事者として経験する中で多くを学んできたのである。
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