特集 多職種協働時代におけるITの活用
看護職が専門性を発揮できる環境をつくるために
看護現場を起点とする潜在的問題の解析と対策―電子カルテ入力端末と小型ME機器の管理を例に
保坂 良資
1
1湘南工科大学工学部人間環境学科
pp.543-549
発行日 2012年7月10日
Published Date 2012/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102477
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多職種協働が進むなかでは,他職種が見ても間違いなくわかる看護記録を作成する必要がある。そのようななか,大規模病院においては,電子カルテの普及が進んでいるが,離職後の看護師や,以前の病院では電子カルテを用いていなかった中途採用の看護師などにとっては業務上,精神上の負担となっていることも考えられる。看護師としての能力を適切に発揮できるよう,キーボードに不慣れなスタッフでも負担の少ない入力デバイスの一例を紹介する。
また,患者やME機器など多職種が関わる物品の管理については,これまでも施設内での移動を自動的に検知できるシステムが提案されてきた。今までの提案は現実的な医療の現場に合致しないものであったが,本稿では,電池を用いず,安価で,これまでより広い範囲をカバーできる技術を紹介する。
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