特別記事
―ナースが関わる病院建築Ⅲ―療養環境をどのように検証し整備するか
前田 久美子
1
1大森赤十字病院 運営推進室
pp.975-980
発行日 2011年10月10日
Published Date 2011/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102222
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病棟は,患者にとって治療の場であり,入院生活の場である。さらに言えば,病室のベッド空間は,患者にとってのプライベートな入院生活の居住空間でもある。限られた空間の中で,治療と生活が融合した療養環境をどのようにつくるかも病院建築における課題の1つである。
大森赤十字病院(以下,当院)における療養環境の整備計画は,①わかりやすく,明るく,居心地の良い開放的な空間づくりを行なう,②バリアフリーを徹底して,誰でも使いやすいユニバーサルデザインを基本とする,③プライバシーに配慮した患者さんの尊厳を守る計画とする,ことを基本においた。
ナイチンゲールの『病院覚え書』が病院建築の基礎になっていることを確認し,当院の病棟設計と療養環境をどのように検証し整備したかについて述べる。
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