連載 文部科学省「看護師の人材養成システムの確立」紹介!・6
新潟大学―‘気づく’を育て伸ばす臨床キャリア開発
佐藤 富貴子
1
,
佐山 光子
2
,
井越 寿美子
3
,
定方 美恵子
4
,
笠井 美香子
1
1新潟大学医歯学総合病院看護部
2新潟大学医学部保健学科看護学専攻
3看護職キャリア開発コアセンター
4新潟大学医学部保健学科
pp.508-511
発行日 2011年6月10日
Published Date 2011/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102082
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本事業は,大学病院における看護のジェネラリストを育てるため,教育・指導の効率化を図り,観察・判断力──‘気づく力’を育てて伸ばす臨床キャリア開発支援システムを構築することを目的にしています。
臨床実践能力には「観察・判断力」「臨床技術力」「自己研鑽力」が必要な要素と考え,‘気づく’ことの重要性に着目しました(図1)。臨床の看護師と保健学科教員で構成される看護職キャリア開発コアセンター(Cセンター)および運営委員会において,協働でプラン全体の総括にあたります(図2)。
専任の教育指導者は,大学院科目履修(看護教育)と学部看護ケア演習への参画,および教育プログラム開発の実践により教育力を高めます。教育指導者は,配属された部署での部署教育(OJT)と集合教育(Off-JT)の連動と実質化を図ります。教育・指導の実践過程で得られた‘気づき’を情報としてCセンターに集約し,「部署教育プログラム」と「臨床技術トレーニングプログラム」の開発に活かします。また,コンピュータープログラムにより自らの観察・判断力を視覚的なイメージ(視線解析)で客観的に捉えることができる「臨床実践能力セルフ・モニタリングプログラム」を開発します。さらに,臨床実践能力と教育力の向上を目指し,病院看護職員と保健学科教員の人事交流を行なうとともに,‘気づき’が自己成長につながるキャリアパスを構築します。
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