連載 文部科学省「看護職キャリアシステム構築プラン」紹介!・2
東北大学―看護キャリアプロモート支援システム開発──臨床看護師の教育力向上とキャリアパス構築支援
菅原 美知子
1
,
川原 礼子
2
,
平野 かよ子
2
,
鈴木 由美
1
,
門間 典子
1
,
佐々木 百合花
3
,
岡村 由紀子
3
,
早川 ひと美
3
1東北大学病院看護部
2東北大学医学部保健学科
3看護キャリアプロモート支援室
pp.154-157
発行日 2011年2月10日
Published Date 2011/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101961
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本事業は,臨床看護師の看護実践能力の向上とキャリアパスの選択を自らプロモートできるシステムの構築を目的としています。
臨床看護師の看護実践能力が向上することを目指し,既存の教育プログラムの見直しと,本事業の目的に照らした体系化によるAOBAナースプログラム(クリティカルケア看護実践能力育成プログラムの通称。杜の都仙台にちなみ“青葉”を用いた)を開発しています。看護実践能力とは自己と他者の成長を促す教育力と,一般病棟における重症患者に対応する実践力を指し,自ら学ぶ姿勢を核とした,質の高い看護ケアを提供できる看護職を育成します。自ら学ぶ姿勢を強化するため,経験学習理論に基づく“実践と内省のサイクル”を集合教育と現場教育の両方で展開します。また学びが現場で十分活用されるためにOJTがさらに活性化する体制づくりを行なっています。
看護職が自らのキャリアをプロモートするための支援として,キャリア支援情報を整理し,ITシステムによる情報の一元化を図るとともにより具体的なキャリアパスを明示することでキャリア・コンサルテーション機能の充実を図ります。
保健学科と看護部が協働し,事業を推進することで,実践知と理論の統合を図ります。具体的には看護教員の臨床研修制度の創設,教員の臨床への活用・臨床看護師の基礎教育活動への活用などを行ないます。これらのことで,より実践的で現実的な教育が可能となり,看護基礎教育と現場教育の乖離を埋め,学生から専門職業人へのスムーズな移行を促進します。
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