特集 助産婦のキャリア開発
「プライマリナースの発達モデル」による助産婦のキャリア成長の支援—慶應義塾大学病院看護部のキャリア開発教育プログラム
菊地 敦子
1
1慶應義塾大学病院産婦人科病棟
pp.22-28
発行日 1998年1月25日
Published Date 1998/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901855
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慶應義塾大学病院看護部の特徴
当慶應義塾大学病院の提供する医療に対するニーズの特徴は,高水準・良質なサービスが要求されていることにある。すなわち「cureとcareの質」が求められている。そのニーズに応えるために職員全体に,組織ミッション(行なうべきことは何か),必要とされている人材像(人材,スキル),組織間のコミュニケーションの内容が明らかにされている。
当院看護部の新採用者は,慶應義塾看護短期大学部の卒業生が70〜80%を占めている。助産婦の採用者は,慶應短大卒業者が他校卒業者よりも少なく,産科病棟においては他校卒業者がスタッフの50%を占める。採用した助産婦のバックグラウンドは異なるが,高度な看護教育を受け,知識を有していると捉えている。採用者は,新卒者であるということが当院の特徴であり,この新卒者をスタートとして考えたキャリアアップを目的として,「いかに人材を育成していくか」「個々にどのような目標を提示していくか」が現任教育としての重要なキーワードである。
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