専門性を高める臨床海外留学を活かしたキャリアパスの構築

はじめに

　2020年のコロナ禍以前より，海外に留学する若者の数が減少していると言われて久しいですが，その背景には，インターネットの発達に伴い，留学をしなくても効率よく多くの情報が得られる時代になってきていることが関係しています。便利な時代になった証左でもありますが，コロナ禍における大学のオンライン授業でもさまざまな弊害が指摘されているのと同様に，インターネットで得られるものには限界もあります。今回，私の留学体験記をシェアさせていただく機会が与えられましたので，今後のアフターコロナを見据えて，閉塞感漂う現在の日本で研修している若い先生方が，どんどん海外に出て行き，形成外科の楽しさと多様性を学ぶことを1つの選択肢として考える契機にしていただければ幸いです。