特集2 臨床倫理を看護部の組織文化にする方法論
平場のカンファレンスからすべてが始まる
[座談会]患者・家族の意思決定を支える組織づくりをめざして―倫理的課題への取り組み,スタッフ教育のあり方とは
竹之内 沙弥香
1
,
浅井 篤
2
,
田村 恵子
3
1京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻臨床看護学講座
2熊本大学大学院生命科学研究部生命倫理学分野
3淀川キリスト教病院ホスピス
pp.136-142
発行日 2011年2月10日
Published Date 2011/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101956
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竹之内 私は留学先の米国の臨床現場で,患者さんが生き方,死に方,治療方針のすべてを自己決定していることに衝撃を覚えて,帰国後に本日ご出席の浅井先生がいらした京大の医療倫理学分野の博士課程で学び,昨年から現職に就任し,卒前教育,京大病院や他施設での倫理教育に携わっています。
医療現場で,スタッフナースは日々の臨床で考えていることがたくさんあるけれど,それが倫理的な問題やジレンマであると気づかずに心のなかにわだかまりを抱えたり,倫理的問題だと気づいても何もできず,自分のなかにつらさとして溜めこんでいく現状を目の当たりにします。
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