連載 スクラブナース6年生・64
大学院看護教育を修了して
鈴木 美穂
pp.942
発行日 2010年9月10日
Published Date 2010/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101856
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- 文献概要
先月長らく続いた学生生活を終えた。この20有余年,学生証をもたなかった期間がほとんどないので,我ながら感慨深い。今回はこれにちなみ,私の受けた日米双方の看護大学院教育を批判的に振り返ってみようと思う。
総括すると,アメリカの大学院では学問を学んだというよりも職業訓練を受けたといえる。修士課程ではとくにナースプラクティショナー(NP)養成課程だったので,診察と治療に必要な知識を暗記し,計735時間のハンズオンの臨床実習でクリニカル・ジャッジメントを身体的に覚えることが求められた。博士課程でも,論文に取り組む前に規定の科目履修があり(本連載2005年12月号参照),統計学や方法論など,研究計画書ひいてはグラント・アプリケーションを書くために必要な知識を身につけなければならなかった。
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