焦点 新型インフルエンザに対応した医療体制をどう整えるか
新型インフルエンザ第1波を乗り越えて―沖縄県における真夏の流行への当院の対応
宮城 とも
1
,
又吉 慶
1
,
中森 えり
1,2
1地方独立行政法人那覇市立病院 看護部
2地方独立行政法人那覇市立病院
pp.1144-1150
発行日 2009年12月10日
Published Date 2009/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101635
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
沖縄県では全国に先駆けて2009(平成21)年8月上旬に新型インフルエンザの流行がみられ,8月下旬には1調査医療機関当たりの患者数が46.31人になった。那覇市立病院(以下,当院)では,24時間救急診療を行なう急病センター(当院の救急部門)を有しており,年間約5万人の患者が受診する。
他の医療機関が休診となる夜間休日が混雑するが,全国初の死者発生と報道された8月15日以降,発熱患者が殺到し,診療待ち時間は4~5時間にも及び,待合室には患者があふれた。このような状況のなか,インフェクションコントロールドクター(以下,ICD)および感染管理認定看護師(以下,ICN)を中心に,院内新型インフルエンザ対策会議で検討を重ね,那覇市医師会・沖縄県看護協会からの応援を得て,真夏の流行第1波を乗り越えることができた。当院での経過と対応を振り返り報告する。
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.