特集 地域が連携して行なう看護の質向上
糖尿病看護認定看護師への期待と役割―継続看護,地域看護の視点から
法月 章子
1
1旭川医科大学病院 外来ナースステーション
pp.746-748
発行日 2009年8月10日
Published Date 2009/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101547
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糖尿病をはじめとする生活習慣病やその合併症の増加,高齢化などから,医療費や社会保障費の増大が社会問題となっている。厚生労働省は,2008(平成20)年度から特定健康診査・特定保健指導を実施することで,メタボリックシンドロームの該当者・予備軍を2015(平成27)年までに25%減少させることを目標とし,医療費適正化計画を打ち出している。
一方,慢性疾患管理は,要介護高齢者を増加させないためにも重要な課題である。高齢者は,自宅や入所施設での慢性疾患管理のコントロール不良による急性憎悪のための再入院が多く,合併症を増やし,かつ重症化しながら入退院を繰り返していると考えられる。在院日数の短縮により,多くの合併症を持つ重症化した患者の看護は,外来,地域へとシフトされる時代となった。社会保障費の増大は,外来における患者教育が不十分であること,社会資源の適切な利用,調整の不足があると考えられ,医療者の知識や療養指導の向上が求められる。
今回,糖尿病看護認定看護師(以下,CN)として携わってきた1~3次予防の活動から,外来,地域における認定看護師の役割について考えてみる。
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