増刊号特集 行動する看護師長 これからの臨床看護マネジメントの実践
―魅力ある職場をつくる・3 まず師長から学ぶ―生活支援技術訓練の効果―「紙屋克子氏の生活支援技術」訓練,18年間の取り組み
太田 和子
1
1筑波記念病院CAPチーム
pp.700-702
発行日 2009年7月26日
Published Date 2009/7/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101537
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はじめに
当看護部は,1991年より紙屋克子氏の「新しい体位変換技術」をVTRで学び,1995年に紙屋氏が筑波大学社会医学系教授として就任した直後から研究フィールドとして実際の実技指導を受け,CTP(Care Technical Promotion)チームを発足した。それ以後,現在まで,看護スタッフ全体のケア実践能力の向上と,患者を“起こす”ことによる廃用症候群防止,いわゆる寝たきりにさせないことを目的にチーム全体で取り組んでいる。
2005年,紙屋氏は新たに「ナーシングバイオメカニクスに基づく自立のための生活支援技術」を監修し,理論に基づいた確かな技術の指導者(インストラクター)の要請がCTPチームにあり,活動を強化した。年々改良・開発されていく1つひとつの生活支援技術の理論的背景を学び,日々技術トレーニングを継続し,核となる指導者を育成したことで,現場の看護ケアやスタッフの意識に変化がみえてきた。指導者の技術は現在さらに美しくテクニックからアートへと進化し,CAP(Care Art Promotion)チームとして途絶えることなく継承され,現場に活かされている。
本稿ではCTP・CAPチームの18年間の取り組みの変遷とその効果について述べる。
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