短報
末梢における生食ロックを経験してヘパリンロックの効果を再確認―ヘパリン回収からの教訓
杉山 良子
1
1武蔵野赤十字病院 医療安全推進室
pp.364-365
発行日 2009年5月10日
Published Date 2009/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101463
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●目的
2008(平成20)年1月,米国において,バクスター社のヘパリン製剤で重篤な副作用が頻発したことから,それら製品に使用されていた中国SPL社製のヘパリン原薬を使用した同社製品の回収が始まり,2月末には米国SPL社製のヘパリン原薬を使用した製品も回収された。また,これらヘパリン原薬には,天然に存在しない過硫酸化コンドロイチン硫酸という合成物の混入が確認されていた。
わが国においても,3月初旬,米国SPL社製のヘパリン原薬を使用していた3メーカーが,この過硫酸化コンドロイチン硫酸の混入もなく,米国のような副作用報告はなかったものの,予防的安全措置として製品の回収を開始した。
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