特集2 薬・輸液をめぐる変化最前線
ヘパリンロックの功罪と今後の方向性を考える—本当にヘパリン溶液は必要か
山内 豊明
1
1大分県立看護科学大学
pp.741-744
発行日 1999年8月1日
Published Date 1999/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905901
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最近,医療事故が目立つことから
ここ最近,医療現場での事故の報告が急増しています。なかでも看護職がその渦中に立たされる,あるいはまさに当事者となるケースが目立ってきています.これは見方によっては,それだけ看護職に対する社会の期待が高いということのあらわれともいえましょう.
一方当然ながら,事故は起こしてはならないという大原則は厳存しています.この安全を保証するという社会に対する責任をまっとうするためには,ただ単に「気をつける」といった努力目標のようなものを列挙するだけでは不十分でしょう.まさかと思ったことが起こること,これが事故です.そして人間はまさかと思ったことをしてしまう可能性があるものです.このことは性善説,性悪説という立場に関係なく,肝に命じておくべきでしょう.
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