特集 新卒者の採用活動とフォロー
5日間のインターンシップで得られるもの―看護と職場環境を体験して当院の魅力を知ってもらう
本 尚美
1
,
澤田 道子
1
,
多田隈 和子
1
,
右田 香魚子
1
1熊本大学医学部附属病院
pp.83-89
発行日 2009年2月10日
Published Date 2009/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101406
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はじめに
熊本大学医学部附属病院(以下,当院)では,2006(平成18)年度の診療報酬改定で新設された7対1入院基本料を2008(平成20)年度に取得することを目標に,手厚い看護の実践と看護の質のさらなる向上をめざして,看護師確保活動を計画・実施した。具体的活動としては,学校訪問,新聞・雑誌・ホームページなどによる募集広告,募集に伴う2回の病院説明会,インターンシップ,推薦制度の導入,採用試験の早期実施,採用候補者(内定者)説明会,採用直前の病院説明会,ホームページによる随時採用募集,学生アルバイト(看護師免許取得者)の採用などを行なった(表1)。
当院は県下唯一の大学病院であり,特定機能病院として高度先進医療を提供している。それに対応した質の高い看護を実践するために,看護部でも看護師のキャリア開発に力を入れている。個々の看護師の実践能力を確認したうえで能力向上を図れるようクリニカルラダーシステムを導入し,院内教育システムと連動している。
特に新規採用看護師を対象とした基礎研修を充実させ,教育委員会や教育担当の副看護師長が中心となり集合教育と現場での教育を効果的に行なっている。これらを通じて,大学病院としての理念にもとづいた質の高い看護が提供できるような看護師育成をめざしている。
看護師の採用にあたっては,当院看護部の理念にもとづき,看護師としてのキャリア発達を積極的に行なえる自己学習力をもった看護師を採用したいと考えている。
本稿では,2006年度から開始しているインターンシップの実際と効果について報告する。
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