連載 エッセイ――私が見つけた世界の「食」・5
JUICE アチェの人参ジュース
内木 美恵
1
1大森赤十字病院
pp.491
発行日 2008年6月10日
Published Date 2008/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101223
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インドネシアのアチェ地域に出張で来るようになって,あるジュースに病み付きになった。
これは,現地保健局職員との初めての会合時,招待者側が飲み物を準備するのが礼儀だと言われ,参加者1人ひとりに何を飲みたいのか尋ねて注文したことがそもそものきっかけである。男性職員はコーヒーであったが,女性職員が注文したのはジュースであった。ジュースは日本ではJAS法の規定により果汁100%でなければいけないが,ここではビタミン飲料水もジュースと呼び,飲料水全般を指している。女性たちが注文したジュースは人参ジュース,ビタミンジュース(日本で言うビタミン入りの黄色い清涼飲料水である。味は某プロ野球チームがTVコマーシャルで宣伝していた飲料水に似ている)であった。私もまねして人参ジュースを注文した。
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