連載 スクラブ・ナース 3年生・34
うがいとマスクとクランベリージュース
鈴木 美穂
pp.220
発行日 2008年3月10日
Published Date 2008/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101156
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冬はニューヨークでもインフルエンザの季節。日本でインフルエンザの予防といえば,まずは手洗いとうがい。特に私は“うがい信者”なので,わずかなのどの痛みを感じ始めたときにまめにうがいをすることで,それ以上の悪化が防げていると思い込んでいる。しかし,アメリカでインフルエンザの予防といえば,第一は予防接種。昨年の流行時には,ニュースでもワクチンの不足が一大事件の扱いで,私はワクチン不足を騒ぐ前に,なぜ手洗い・うがいの励行を奨励しないのかと少なからず違和感を覚えた。
何しろアメリカは予防接種大国。日本なら健康診断のとき,麻疹・風疹・流行性耳下腺炎・水痘の罹患歴を問診され,「子どもの頃やりました」と答えればそれで終わり。しかし,アメリカではそのtiter(IgG値)を提出しなければならず,免疫のない場合,ワクチンを接種しなければ,就職はもちろんのこと,大学の履修登録すらできない。昨年まではなんと面倒なことだと思っていたが,日本で麻疹が流行して大学閉鎖という事態となっているのを見て,やや認識を新たにした。
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