連載 亀田メディカルセンターの医療サービス経営・12【最終回】
組織が活き活きし続ける秘訣とは?
安達 暁子
1
1亀田総合病院経営企画室
pp.72-74
発行日 2008年1月10日
Published Date 2008/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101122
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本連載の執筆を通じて,筆者自身,亀田メディカルセンターのスタッフの並外れたバイタリティとモチベーションの高さを感じ続けていた。しかし,それがどこから来ているのか,なぜこんなに組織が活性化されているのか,その理由を説明することは残念ながらまだできていない。その秘訣をぜひ知りたいと思い,亀田隆明副理事長に率直に尋ねてみた。すると,隆明副理事長は「ずいぶん難しい質問ですね」と笑いながら,「答えになるかどうかわかりませんが,代々人を育てること,そして質の高い医療を提供すること,この両方を大切にしてきたことが今の亀田につながっているのだと思います」と言い,当法人の歴史を語り始めた。
第2次世界大戦で戦地へ召集されていた先代の亀田俊孝理事長は終戦後間もなくして鴨川へ戻り,1954(昭和29)年に准看護学校を開設した。戦後の傷跡が癒えない厳しい時代であったにもかかわらず,早くから「臨床と教育」という2つの柱で組織を支える基盤づくりを始めたのだ。
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