連載 看護にとっての経営学・15【最終回】
成長するための強い組織づくり
青木 菜穂子
1
,
松村 啓史
2
1トータル ライフケア プロモーション
2テルモ株式会社 経営企画室
pp.1090-1092
発行日 2007年12月10日
Published Date 2007/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101096
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日本型経営の良さを知ろう
看護管理者研修に関わるなかで,「経済や経営って面白い。もっと広い視野をもたねば」という声をよく聞くようになってきました。保健・医療・福祉の動向や,医療・看護の経済というマクロの学びをすることも,じつは,原点に立ち返って現場思考に立ち返るためのプロセスだと思います。
もともと日本は欧米に比べて現場思考であり,帰納的思考パターンを得意としてきました。ハーバード・ビジネススクールのマイケル・ポーター教授が,「日本の企業にはオペレーションはあるが,戦略はない」と指摘した話はよく知られています。しかし,欧米型の特定の戦略にもとづく競争優位は,環境変化とともに風化します。日本型の学習プロセスを実践能力として身につけた組織は,環境変化を超えてしたたかに優位性を保ち続けることができるのです。
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