連載 医療コンフリクト・マネジメント 医療メディエーションの実践・7
「謝罪」がキーワードになったメディエーションの事例から
中西 淑美
1
1大阪大学コミュニケーションデザイン・センター
pp.906-910
発行日 2007年10月10日
Published Date 2007/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101053
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医療事故や医療紛争における「謝罪」は,医療コンフリクトマネジメントにおいても大きなキーワードのひとつである。昨年11月には,ハーバード大学の関連教育病院(16病院)の安全管理担当者などが集まって作成したコンセンサス・リポート(合意文書)が日本語に翻訳され,「謝罪マニュアル」として紹介され普及しはじめている1)。
事故のレベルにかかわらず,謝罪は難しい。どんなに一生懸命真摯に謝ったとしても,それが相手に伝わらなければ,「謝罪」として患者側には認識されないからである。謝罪する側が誠心誠意謝罪していると思っていても,相手にとって伝わる「謝罪」でなければ,「誠意ある謝罪」にならないのである。
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