特集 外来看護に今求められていること
外来看護の充実と継続看護のためのシステム構築―成人看護(慢性)専門看護師による平塚共済病院での取り組みから
米田 昭子
1
1平塚共済病院
pp.656-660
発行日 2007年8月10日
Published Date 2007/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101000
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はじめに
2006(平成18)年度の診療報酬改定は,入院基本料に関しては病棟での手厚い看護体制の評価に重点がおかれたものになった。しかし依然,患者が重症化,高齢化するなかで在院日数の短縮化が同時に求められているという厳しい状況は続いている。そのようななかで,病棟での看護においては,急性期を脱したら,在宅(退院後の生活の場)を見越して患者と家族へ働きかけていくことが重要であり,外来においては,慢性期におけるよいコントロール状態を維持していくために,いかに患者のセルフケアの力や家族の力を支えていけるかが重要になってきている。
筆者は平塚共済病院(以下,当院)において,成人看護(慢性)領域の専門看護師として,入院から外来へつなげる看護の強化や,外来看護そのものの充実を支援していくため,「相談」や「調整」といった活動を駆使して取り組んでいる。また,昨年から継続看護委員会の委員長となり,各部署の委員とともに,外来と病棟,そして地域をつなぐ看護ケアの提供システムづくりにも関わっている。
本稿では,外来看護の充実や,病棟と外来あるいは地域とをつなげる看護の強化に向けた取り組みのプロセスを紹介し,外来看護における課題を提示したい。
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