特集 大卒看護師をどう活用し育成するか
看護系大学を卒業した新人看護師の看護実践上の困難状況と学習ニーズ
山田 多香子
1
1富山医科薬科大学附属病院
pp.533-539
発行日 2003年7月10日
Published Date 2003/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100864
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はじめに
看護教育のカリキュラムの改正や大卒看護師の増加など,新人看護師の教育背景の変化の中で,現場の新人教育はそれぞれの病院において多様に展開されている。当院においても新人看護師の教育については,院内のOff-JTやエルダー制度などを取り入れ,新人看護師が就職後リアリティショックに陥ることなく,1日も早く自立できるように毎年検討されているところである。しかし,新人教育に携わるなかで,就職後3か月時の新人看護師の基礎看護技術の評価を行なうと,新人看護師の実践能力が臨床で必要とされるレベルに到達していないことが多く,そのような新人看護師は,日頃の看護実践を行なうにあたって,非常に困難な状況にあるのではないかと推測される。
そこで,新人教育に関わる指導者として,新人看護師がどのような困難を感じ,何を学びたいと思っているのかを知ることにより,今後の新人看護師の教育課題を探ることができないかと考え,本研究に取り組んだ。
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