連載 看護にとっての経営学・6
コミュニケーション能力の鍛え方
青木 菜穂子
1
,
松村 啓史
2
1トータル ライフケア プロモーション
2テルモ株式会社 経営企画室
pp.274-277
発行日 2007年3月10日
Published Date 2007/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100650
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相手の目線で考える
今回は,マネジメントの基本中の基本であるコミュニケーションについて考えてみたいと思います。コミュニケーションの難しさを日頃から実感している人は少なくないでしょう。特に,職位や年代の異なる関係ではなかなかうまくいかないことが多く,現場からは,せっかく目標管理制度を導入しても成果が出ない,プリセプター制度がうまく機能しない,解決できないコンフリクトが次々と発生する,などの声が聞かれます。
では,コミュニケーションはなぜ難しいのでしょうか。それは,互いの「目線を同じにする」ことがなかなかできないからです。「目線を同じにする」とは,「相手の目線で物事を見ること,考えること」です。そうすることで,コミュニケーション不足の問題は徐々に解決してくるはずです。コミュニケーションの悪さを相手のせいにしている場合がとても多いのですが,実は,コミュニケーションは「自我との闘い」によって向上するのです。
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