特集 地域を支え,地域とともにいきる
連携施設とめざす患者本位の医療・看護
公設民営方式の病院として地域医療を担う―訪問看護ステーションの開設・運営を通して
田中 秀子
1
1公立丹南病院
pp.337-339
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100627
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公設民営方式の病院となるまで
公立丹南病院(以下,当院)は,眼鏡フレームの生産と体操競技に関する活動が盛んなことで知られる福井県鯖江市にある中小規模の病院である。
1985(昭和60)年,国立病院・療養所の再編成・合理化の基本方針が決定し,病床数が300床以下で,毎年数億円の赤字であった国立鯖江病院が委譲対象施設となったが,福井県丹南地域(診療圏内人口約20万)における公的病院は他にない状況から,近隣の10市町村による一部事務組合(公立丹南病院組合)が委譲を受け,2000(平成12)年2月に現病院として生まれ変わった。実際の運営については,病院の管理運営委託に実績のある社団法人地域医療振興協会に委託し,公設民営として出発した。現在当院は,地域の中核となる医療拠点として,総合医療,高度医療に加え,押し寄せる高齢化の波に対応した高齢者医療も充実させ,さらに「めがねの町」の病院として眼科医療も整備,また,各種検診により地域の健康を支え,地域の診療所などを支援するへき地医療拠点病院,災害拠点病院としての機能も果たしている。
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