BOOK REVIEW
『糖尿病患者のフットケア―フットケア外来のシステムとケアの実際』
西田 壽代
1
1駿河台日本大学病院
pp.1015
発行日 2004年12月10日
Published Date 2004/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100598
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いま,フットケアが注目されている。そのようななか,フットケア外来を立ち上げたい,また外来を立ち上げたがこの方法で本当にいいのか不安を感じている医療従事者にとって待望の書が現れた。京都大学医学部附属病院におけるフットケア外来開設に至る経緯から現在までの集大成となる本書は,今後ますます進化を遂げていくであろう領域を後押しするものとなった。
フットケア創造の過程
わが国の足に関する専門書は,ほとんどがいわゆる医学的な内容であり,予防的ケアに主眼を置いた本はないといっていいだろう。しかし,それも無理のないことである。わが国において予防・早期発見の目的で本格的に糖尿病足病変のフットケアに取り組むようになったのはわずか10年ほど前からであり,しかもごく限られた病院で行なわれているにすぎなかったからである。これらの足病変は気付かれにくく,発見されたときには手遅れであることが少なくない。医療の予防的介入が叫ばれる昨今,足病変に対して,特に看護師の果たす役割が重要視されている。
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