特集 高齢者ケアの質をどうマネジメントするか
老人看護CNSの取り組みから
老人病院における“現場力の向上”―老人看護CNSの活用と効果
桑田 美代子
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1医療法人社団慶成会青梅慶友病院看護介護開発室
pp.711-717
発行日 2005年9月10日
Published Date 2005/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100292
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はじめに
1994(平成6)年に「専門看護師(CNS)制度」が発足し,その翌年がん看護CNS4名,精神看護CNS2名の計6名が初の認定を受けた。筆者はCNS制度が発足した年に,老人看護のスペシャリストを目指し青梅慶友病院(以下,当院)に入職し,今年で12年目を迎えている。入職した翌年には「看護介護開発室長」となり,1998(平成10)年に“超高齢者の老人看護を創りたい”と考え,仕事に就きながら千葉大学大学院看護学研究科博士前期課程(老人看護学教育研究分野)に進学した。しかし,「CNSコース」の修了ではなかったため,その後,不足単位を取得し,2003(平成15)年11月,「老人看護CNS(以下,老人看護CNS)」の認定を受けたのである。
現在,老人看護CNSは6名おり,その中でも単科の「老人病院」で活動を行なっているのは筆者のみである。今回,老人病院という現場において「看護介護開発室長」というポジションをとり,老人看護CNSとして看護・介護職のみならず,他職種も巻き込みながら高齢者ケアの質向上に取り組んでいる活動の一部を紹介する。
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