特集 緩和ケアの質マネジメントとその評価を考える
緩和は一日にしてならず―ある「緩和ケア病棟」管理者のつぶやき
宮子 あずさ
1
1東京厚生年金病院
pp.1004-1007
発行日 2005年12月10日
Published Date 2005/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100275
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緩和ケア病棟開設までの流れ
東京厚生年金病院の緩和ケア病棟(以下,当病棟)は,昨年2004(平成16)年6月,正式な認可が降りました。それより以前には,麻酔科医とがん性疼痛看護認定看護師各1名を中心とした「緩和ケアチーム」がスタートしていました。病床数は全18床。その内訳は,差額ありの個室が10床(ただしうち1床は緊急時のみ使用するため差額なし),差額なしの2人床が4部屋です。
当病棟はもともとワンフロアに小児病棟である4A病棟と産科・婦人科の4B病棟の2つの病棟があったところを,この両者を統合して4B病棟にまとめ,空いた4A病棟に緩和ケア病棟を作ったものです。改築後,2003(平成15)年11月1日から職員が配置されて一般病棟として運用が始まり,2004年3月から,緩和ケアを対象とした患者さんを受け入れるようにしました。この実績により6月からの正式認可になったわけですが,約半年の「緩和ケア病棟であって緩和ケア病棟ではない」期間が,一番心労が大きかったともいえます。
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