連載 看護部長のバーチャルコーポレーションで患者の安全を守る――赤十字医療施設看護部長会の取り組み・3
看護係長育成指針の作成
伊藤 ヒロコ
1,2
,
前田 久美子
3
1大阪赤十字病院
2節十時医療施設近畿ブロック
3前大森赤十字病院
pp.936-943
発行日 2005年11月10日
Published Date 2005/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100263
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今日,医療事故は大きな社会問題として注目されており,医療に従事する全職員が患者の安全を最優先に考え,その実現をめざす医療安全文化が根づいた病院組織づくりが求められている。特に患者との関わりの最前線に存在する看護部門にとって,医療安全管理体制の構築やその組織づくりはきわめて重要である。患者の安全を保証するためには,看護専門職として信頼される質の高い看護実践ができる自律した看護師が必要であり,その人材育成がポイントとなる。病院組織においても看護部組織においても,安全文化が根づいた人材育成には看護師長・看護係長が要になる。特に看護係長は,看護師長の補佐として看護実践の役割モデルとなって,自らが直接的に看護を実践し,看護職員を指導する役割を担っている。
赤十字医療施設近畿ブロック看護部長会(以下,近畿ブロック)では,看護係長を育成することが,看護の質を上げ安全な組織づくりの基盤になると考え,看護係長機能の実態に基づき教育方法を検討し,看護係長育成指針を作成した。その経過と内容について報告する。
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