連載 Beacon Lamp・3
動物という対象の“生き方”を尊重し,探究するということ[増井光子さん]
角田 直枝
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1財団法人日本訪問看護振興財団 認定看護師教育課程訪問看護学科
pp.175-177
発行日 2006年3月10日
Published Date 2006/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100032
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『看護管理』読者の世代なら,日本で初めてパンダの赤ちゃんが生まれたときのことを覚えていると思う。20年ほど前,その喜ばしいニュースで日本中が湧き立った。さて,つい昨年のこと,兵庫県でコウノトリを野生復帰に向けて放鳥するニュースが伝えられたのをご存知だろうか。大きなコウノトリが飛び立っていくシーンは印象的であった。この2つの出来事に同じ女性が関わっていることを知っている読者はきっと少ないだろう。
その方こそ今日お話を伺う増井光子さんだ。現在,よこはま動物園ズーラシアの園長で,兵庫県立コウノトリの郷公園長も兼務されている。また,パンダのホアンホアン出産のときに上野動物園の獣医をしていた方でもある。だから,当時獣医をめざす多くの女子学生にとって,増井さんは目標であり,憧れであった。看護師となる以前には獣医をめざしていて,まさにそのひとりであった私は,それからも増井さんのチャレンジし続ける姿を新聞や雑誌で拝見しては気になっていた。
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