焦点 研究の枠組みと研究方法のクリティーク—サブストラクションによる分析と統合
ヘルスケアリサーチのためのサブストラクションとアウトカムモデル
William L. Holzemer
3
,
岸本 好美
1
,
坂牧 千秋
1
,
中嶋 須磨子
1
,
和田 恵美子
1
,
田代 順子
2
1聖路加看護大学博士前期課程
2聖路加看護大学(基礎系看護学)
3Department of Community Health Systems, School of Nursing University of California
pp.355-359
発行日 2000年10月15日
Published Date 2000/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900732
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サブストラクションの過程に関する,私の最近の考えをお伝えできる機会をいただき,うれしく思います。私たちのサブストラクションに関する論文(Dulock & Holzemer,1991)は,『看護研究』26巻5号(1993)に掲載されました。その論文は,記述研究の分析的な手法として,パス解析を使ったことに起源をおくサブストラクションの概念の歴史について概説しています。サブストラクションは,英語として奇妙な単語ですが,コンストラクション(construction)とディコンストラクション(deconstruction)の概念,つまり構築することや分解することに関連しています。それは,構成概念や概念の間の,仮説的あるいは説明的な理論的関係を明らかにし,それらがある研究においてどのように操作されているのかを探索します。その操作的システムは,研究の測定用具や尺度化のレベル,そしてデータ分析の手法などに焦点を当てています。
サブストラクションについての論文を共同執筆して以降,「ヘルスケアリサーチのためのアウトカムモデル」(Holzemer,1994)というタイトルの論文の中で,2番目のヒューリスティック註1)(heuristic)としてアウトカムモデルを発表しました。
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