特別記事
次代の看護教育のあり方—米国の医療・看護環境の変化をふまえて
Ada Sue Hinshaw
2
,
田島 桂子
1
1広島県立保健福祉大学
2University of Michigan, School of Nursing
pp.309-320
発行日 2000年8月15日
Published Date 2000/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900567
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はじめに
日米両国において,保健医療の面でドラマチックな変化が起きています。そのなかで,アウトカムの質と,そのようなアウトカムを得るためにかかるコストとのバランスを取ることが強調されています。専門職として看護職は,ヘルスケアにおける新しいパラダイムによって生じた多くの新しい局面や課題に直面しています。アメリカ合衆国(以下,米国)の保健医療の新しい時代について触れてみたいと思います。
看護職は,これまでになかった新しい形で,また強いパワーをもって保健医療に対して貢献していくことができると思います。そして,ヘルスケアと保健医療政策の立案の過程で貢献できるでしょう。保健医療が大きく変化し,看護職がこれまで歴史的に強みとしていた部門,たとえばヘルスプロモーションや疾病予防といった部門に焦点があてられています。さらに,新しい世代の知識が開発され,急速に知識のベースが広まっており,保健分野の方針決定,政策の作成や,看護職の実践を導くために必要なこれらの科学知識は,ヘルスケアの新時代における私たち看護職の専門職としての位置づけを新たなものとしています。
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