研究論文集 研究報告
訪問看護婦のストレス因子の検討
松山 洋子
1
,
若佐 柳子
1
,
青木 きよ子
1
1順天堂医療短期大学
pp.489-496
発行日 1999年12月15日
Published Date 1999/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900534
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はじめに
1992年の老人保健法改正に伴って訪問看護が制度化され,1999年には全国の訪問看護ステーション数は3000か所を越えたが,さらに2002年には5000か所の設置を目標にしている。この変化があまりにも急激なため,訪問看護についての共通理解が成立していなかったり,訪問看護に関する看護基礎教育がまだ浸透していないことや,経営・人事管理等に多くの課題があるといわれている1)。
また看護婦は個人のミクロな問題状況に多く直面して情緒的な配慮を要求されると共に,専門職としての冷静な判断力を求あられるため,他のヒューマンサービス従事者に比し多くのストレスをもちやすい。家庭という密室性の高い場において濃厚な人間関係を基盤に看護を提供する訪問看護は,さらに多くのストレスを伴うと考えられる。しかも制度ができて日が浅いたあ,労働環境はまだ十分に整備されていないなど,現場で働く看護婦はさまざまなストレスを抱えているという声を聞いた。
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