特集 患者経験を通して看護教育を考える
患者の自己決定権の尊重を
看護ケアに患者の自己決定権の尊重を
松山 洋子
1
,
若佐 柳子
1
1順天堂医療短期大学
pp.936-941
発行日 1995年11月25日
Published Date 1995/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903726
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はじめに
日本における医療は従来の疾患・医師中心主義から問題中心主義へと変遷し,さらに真の“サービスとは何か”が真剣に問われる時代になった.
看護においても多くの看護理論家たちの影響を受け,臨床でも教育でも“患者中心の看護”が叫ばれてきた.筆者も臨床看護婦であった時,患者中心の看護を実践していると自負していた.しかしある日突然“患者”という立場に立たされた経験から,看護婦が患者の最も身近かな存在であり,患者中心の看護を実践していたと考えていたのは幻想に過ぎなかったのではないかと感じた.
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